研究テーマ
海洋生物のゲノムワイド分子遺伝学
分子遺伝学的手法はラボ内の実験動物を解析するために発展してきた
方法で, 海洋生物への適用は困難でした. 我々は2005年にフグ連鎖地図
を公開し, これを基盤とした研究を次々と展開. 海洋生物の生命現象を
ゲノムワイド分子遺伝学で解き明かそうという動向を先導してきました.
- 魚類性決定遺伝子の研究
男と女はどれくらい違う?ー新しい性決定遺伝子の発見!ー
どうやって性決定遺伝子をみつけたのか
性決定遺伝子の進化
ブリの性決定遺伝子を発見!ついにステロイド説の確証が・・
- 魚類生体防御機構の研究
- 魚類の多様性をうみだす遺伝基盤の解明
フグの統合ゲノム連鎖地図
種間ハイブリッドによる遺伝マッピング
遡河回遊の遺伝学
集団ゲノミクス1
海洋生物の生態, 分布域形成史を分子マーカーを用いて解明する
エコゲノミクス1
研究成果を水産業に役立てる
持続可能な開発目標(SDGs: Sustainable Development Goals)達成への貢献
SDGsとは国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標です. 当実験所は、SDGs達成を意識した研究・教育も行っています.
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ゲノム予測法を使った魚類の品種改良
「より少ない餌で、これまでより早く成長する魚」をつくる方法を開発中です。これにより、養殖生産に要するエネルギーが劇的に少なくなります。またその結果、養殖量が増えれば、過剰漁獲の必要がなくなります。
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野生魚介類における遺伝的保全単位の策定
野生水産魚介類のゲノム多様性を調べて、その種を構成する遺伝的地域集団を同定しています。この情報は生態系の維持・保全にむけた重要な情報となります。同時に養殖魚介類の遺伝的多様性もしらべて、野生集団に対する人間の撹乱効果もしらべています。
- 全学体験ゼミナール「海の生命科学入門」
大学1−2年生12名程度を対象とし、浜名湖フィールドにおいて、水圏生態系や漁業の基礎を、3泊4日の合宿形式で学んでもらっています. - 全学体験ゼミナール「ダムと土砂と海」
大学1−2年生20名程度を対象とし、天竜川と中田島砂丘と遠州灘海岸をフィールドとして、環境に対する人間の影響を合宿形式で学んでもらっています(水産実験所は一泊二日). 主催は愛知演習林(生態水文学研究所)です.
海の生物の不思議さを日々実感しながら, 研究をしています.
詳しい解説文を順次追加中.