概要
水産実験所の概要

水産実験所は浜名湖湖口に近い弁天島乙女園にある.面積20,000m2の敷地に,研究棟, 実験棟,飼育等,学生宿舎等計10棟が配置されており,屋内外あわせて100面以上,最大100m2までの飼育実験水槽があるほ か,浜名湖を対象としたフィールド研究にも対応できる施設・設備を備えている.
沿革
1911年 | 東京帝国大学水産学科創立. |
1936年 | 愛知県知多郡旭村日長に水産実験所設立. |
1937年 | 愛知県渥美郡泉村伊川津に水産実験所設立. |
1970年 | 両施設を統合,現在の場所に移転. |
2000年 | 大学院化にともない東京大学大学院農学生命科学研究科附属水産実験所となる. |
主要施設・設備
水産実験所配置図 
実験飼育水槽
- 屋外水槽
: 100m2 3面,32m2 5面,16m2 14面,10m2(六角) 8面,4.5m2 22面,4m2 20面,2m2 20面.
- 屋内水槽: 2m2 8面,5.8m2 10面,その他可動式多数
- 屋内循環濾過式温度制御水槽
: 3トン円形 2面,1トン 8面.
給水設備
- 海水(浜名湖より取水),淡水(地下水)の2系統をすべての水槽に供給.
船舶・自動車
- せりおらIII(3.0トン),普通乗用車,ライトバン,トラック
科学機器・実験設備
- 次世代シーケンサーデータ用解析サーバー
- 落射蛍光微分干渉顕微鏡,倒立微分干渉顕微鏡,実体落射蛍光顕微鏡,顕微鏡テレビ装置,リアルタイム顕微鏡イメージプロセッサー,高感度顕微 鏡デジタルカメラ,組織標本作成機器一式
- DNAシークエンサー,DNAアナリシスシステム,サーマルリアクター,定量PCR,蛍光イメージアナライザー,ルミノイメージアナライ ザー,フローサイトメーター,FPLC,HPLC,電気泳動装置,ELISAプレートリーダー,安全キャビネット,恒温恒湿動物飼育装置(ラット,マウ ス),CO2インキュベーター
- STDO,プランクトンネット,バンドン式採水器,エックマン採泥器,丸稚ネット
- 低温実験室,クリーンルーム
水産実験所での教育
実習
- 水圏生物科学専修実習:15日間
- 国際開発農学専修実習:4日間
- 全学体験ゼミ1:4日間
- 全学体験ゼミ2:2日間
大学院講義・演習
- 水圏生物科学専攻:水産増養殖学,水圏生物システム学,水圏生物システム学演習,水圏生物科学演習
- 生圏システム学専攻:水圏生産システム学総論,水圏生産システム学特論,水圏生産システム学演習
大学院講義・演習
- 生圏システム学専攻実習(水域保全学研究室担当):3日間
社会的活動
浜名湖をめぐる研究者の会
浜名湖と周辺地域の様々な研究情報の交流の場として,毎年12月に開催.大学,自治体,民間の研究機関,高校の生 物・科学部,在野の研究者など様々な方が参加する.
自然科学公開講座
専門的で高度な内容を分かりやすく,という趣旨で,地元舞阪町と協同で開催.毎年その道の第一線で活躍している研究 者に公演を依頼している.
浜っ子チャレンジクラブ
舞阪町主催の小学生向け生物観察会への協力も数年毎に行なわれる.
利用者
水産実験所は上記のような施設,設備を利用した研究,教育の場として,学内外を問わず,多くの方々に利用
されている.利用者数推移 の図に示したように,近年急速に利用者が増加し
ており,受け入れ態勢のさらなる充実が求められている.